石原です。
最近、ホームインスペクションの依頼が増えてきました。
同時に、インスペクションからのリフォームのご依頼も増えています。
今日は、マンションのホームインスペクションについてお話しましょう。
私に依頼されるお客様に聞きますと、仲介の不動産業者に大体このようなことを言われるようです。
「戸建てならまだしも、マンションではインスペクションを行う方は少ないですし、必要ないと思いますよ」と。
いやいやいやいや、、、、、、、、何言ってるんでしょう?
確かに戸建てとマンションでは内包するリスクの大きさには違いはありますけれども、必要ないなんてことは絶対にありません。
では、マンションのインスペクション。
なぜ必要なのでしょう?
もし、中古マンションを買ってそのまま住むことが前提であれば。
リフォームすることは考えていないので、中古マンションの価格だけの住宅ローンを組みますよね。
いざ、引っ越してみて。
あれ?ココこうなってるんだ。
クロス、思ったより汚れてるな。
キッチンの排水口から水漏ってる、、、、、、
思っていたよりも全体的に傷んでいるな、、、、、、
売主さんに連絡して直してもらおう。
なんて、軽く思ってませんか?
中古物件の売買には大抵、特約として
「現状渡し」とあります。
過大な瑕疵でもない限り、売主さんは直してくれません。
また、それらを直すための費用はもう住宅ローンに組み込むことは出来ません。
もし、借りるなら、住宅ローンよりずっと高い金利のリフォームローンを新たに組むしかないのです。
そうならないために、購入前にしっかりとインスペクション(既存住宅状況調査では内容が薄くてダメだと私は思っています)を行って、事前に問題点があるならそれらを洗い出し、もし購入と同時に直すならそのリフォーム費用も住宅ローンに含めて一括で借りるようにしましょう。
では、実際に最近行ったマンションの購入前インスペクションを見てみましょう。
ちょっと見づらいかも知れませんね。
天井のビニールクロスにヒビが入っています。
意外に内覧の時などには天井まで見ていないことも多く、引っ越してみて初めて気がつくなんてこともあり得る話。
ドアの枠付近の壁にヒビ割れがあります。
これは、構造的に大丈夫なのでしょうか?
気になりだしたら不安で堪らないですよね。
また、こちらの引き戸にはこんな現象が。
わかりますか?
引戸を閉めたところなのですが、上のほうの隙間と下の隙間が違うのわかりますか?
これは、引戸が垂直じゃないんです。
戸を閉めても、ピタッと閉まらないんです。
下は同じく戸の事例です。
わかりますか?
これは、クローゼットの折戸です。
左右、ほんのちょっと位置が違うのわかりますか?
実は向かって右側の扉が上手く締まりません。
開け閉めするとき、ガガガガガッって引っ掛かります。
こう言う不具合は本当にマンションの場合多いです。
では、これはどうでしょう?
フロアの真ん中辺りの一部の表面が剥げています。
天井裏の状況も確認すべき重要事項です。
ダクトが外壁を貫通する部分です。
貫通部分に問題がないかしっかりと施工できているかを確認しています。
そして、こんなこともありました。
この写真は、洗面所の天井裏を覗いたところです。
洗面所の天井に付いていた換気口のダクト。
どこにも繋がっておりません。
なので、洗面所、換気されません。
これでも、マンションのインスペクション、必要ありませんか?
【既存住宅状況調査】では、単にこのような不具合があるかないか(ある)(ない)を記入するだけです。
その不具合がどんな問題を内包しているか、直せるのか直せないのかの記述はありません。
私どものインスペクションでは、問題の箇所について構造的、将来に渡り問題があるのかないのか、問題があるのであればどういった対処法があるのか、また、自分で直せるのか、補修で済むのか、交換が必要なのか、を可能な限りお伝えするようにしています。
また、将来どのような修繕が必要になるか、メンテナンスが必要になるか、出来るだけ細かく考察できることはお伝えするようにしています。
そのようなこともあって、インスペクションを行ったお客様から同時にリフォームのご依頼をいただくことも多くなりました。
といっても、インスペクション結果をリフォーム工事欲しさに問題がなくても問題があるとか書くことはありません。
あくまでインスペクションはインスペクション、リフォームはリフォームとして考えていて、第三者性は保つことはお約束いたします。
では、インスペクションとともにご依頼いただいたリフォーム事例です。
キッチンの劣化が激しく、交換することになりました。
どうせ交換するなら、オープンなキッチンにしましょうということになりました。
吊棚は撤去、横の壁も取り壊しオープンなキッチンにしました。
キッチンのバックのクロスは、彩度を抑えたブルーにしました。
次は、
リビングの横の和室から洋室に変更されていた部屋。
床は畳からフローリング柄のクッションフロアに変わっていたのですが、壁の設えや襖がそのままでした。
こちらはリビングを一体化したいというご希望から、開口部を広げ、また建具の高さを横の部分と合わせることにより一層の一体感が出るように演出。
襖も建具に変更。
入口引戸、押入戸を白とすることで、壁と同化させ、部屋の閉鎖感を取り除きました。
洗面所はちょっとごちゃごちゃしたクロスが貼ってあったので、こちらは清潔感のある単一色のクロスと床に貼替。
トイレは柄物のクロスでしたが、グレイの落ち着いた感じに変更。
各部屋については、壁の一面をアクセントクロスを貼りました。
ただ、まだどの部屋をどのお子様が使うか決めていないという事もあり、奥様と話し合って男の子でも女の子でも受け入れられるような色合いのものを選びました。
全体的にシックな大人びた内装でまとめられたのではないかと思います。
スケルトンリノベではなくても、ちょっとしたアイディアや、センスで素敵な空間は出来ます。
このようなことも、不動産免許を持っていて、インスペクションが出来て、デザインも施工も手掛ける弊社ならでは出来ることと思っています。
もし、中古マンションの購入を考えている方がいらっしゃれば、是非弊社までご連絡ください。