石原です。
昨日は、一年に一度開催されるインテリアコーディネーターのスキルアップと、一般ユーザーへの認知度アップを目的としたイベント「北海道暮らしから育てるインテリアキャンペーン2019」に参加してきました。
このイベントは、インテリア産業協会北海道支部さんが毎年主催しているイベントで、私の所属している《北海道インテリアコーディネーター協会》もセミナーや展示等で協力させていただいています。
ちなみに、北海道インテリアコーディネーター協会のHPはこちら。
イベントでは各種色んなセミナーが開かれるのですが、今回は当協会主催の3本のセミナーを聞いてきました。
まずは1つめ。
西風裕幸氏による
《「ホームステージング」で家をより魅力的に!》
私は2年くらい前、自分が講師を務めたセミナーで「インテリアコーディネーターの仕事は将来、ホームステージングが主流になる」と言いました。
ここにきて、こうしてホームステージングという言葉もやっと知られるようになり、積極的に業務として取り組む企業さんも増えてきたように思います。
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私が「リノベーション」という言葉を使い始めた頃は、北海道ではまだまだ認知されていなくて業者間でも???という感じでした。
しかし、今はもうリノベーションと言って通じない方は業者・一般ユーザー問わず、まずいないでしょう。
しかし、リノベーションとリフォームの違いは何?と聞かれてパッと答えられる方がどれほどいるかと聞かれれば、まだまだ認知度が足りないのかも知れません。
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ホームステージングについてはここでは長くなるので書きませんが、これから幅広く使われていく言葉になると思うので、覚えていてくださいね。
続いて2つめ。
本間純子氏による
《暮らしのカラーユニバーサルデザイン》
カラーユニバーサルデザインのお話です。
「ユニバーサルデザイン」を語るとき、必ず出るのが「バリアフリー」との違いです。
わかりやすく言うと、
バリアフリーとは、ある特定の人達への障害を取り除くこと。
例としては、視力が悪い人にメガネを掛けてもらう。
段差につまずいてしまう高齢者や、段差を乗り越えられない車いすの利用者向けにスロープを一時的に設置したり、段差解消グッズを用いる。
ユニバーサルデザインとは、国籍・性別・年齢・障害のあるなしに関わらず、全ての人に使いやすくするデザインとすること。
例えば、健常者、高齢者、視力が悪い人にも視認できるように大きいサインにする、目が見えない方や頭を洗っている時に目をつぶっていてもシャンプーとリンスを確認できるようにボトルに突起をつける、などがあります。
カラーユニバーサルデザインとは、その中でも色に特化したユニバーサルデザインのことです。
昔は色盲、色弱、色覚異常などと言われていましたが、現在は色覚特性と呼ばれるその特性。
主に赤色が視認しずらい方や、緑色が視認しずらい方がいるんだそうです。
あとは、加齢による水晶体の黄変化によって見分けにくい色の組み合わせがあるとのこと。
これは、誰もがそのうちに経験することですね。
黄変化によって分かりにくくなるのが、青色。
ガスコンロの火が見えづらく、今どれくらいの火力なのかがわからないのだそうです。
なので、今はコンロの見えやすいところに火力表示が出るようになってきていて、例え火が見えなくても火力がひと目でわかるようになりつつあるそうです。
赤が視認しずらい方は、トイレのサインの色がわからないようです。
赤という色が全部ダメということではないらしいのですが、濃い赤は黒っぽく見えてしまうとのこと。
なので、男と女の形のイラスト等の違いがないと判別出来ないんだそうです。
いまや性の多様性が叫ばれる時代、男と女の表示法や男は青、女は赤と言った性別の違いを色や形で分ける是非が問われていますが、ユニバーサルデザイン的にどうなのか?と言えば、中々難しいところはあるように思います。
もう一つ、参考になったのは、押しボタン信号の表示色。
「ボタンを押してください」
「おまちください」
の表示、黒字に赤のランプだと思います。
今まで、私もなんの疑問も持たず、それが当然だと思っていました。
しかし、とある特性の方は、赤色の部分が黒っぽく見えてしまうので、表示自体が見えないのだとか。
今は段々と白い表示に変わってきているとのこと。
確かに白い表示だと、明度差がはっきりしていて、誰もが視認しやすいものだと思いました。
そこで帰宅時、自宅近くにある押しボタン式信号機を見てみました。
そしたらなんと!
信号のこっちとあっちで、色が違うではありませんか!!
これは、まだ片方しか取り換えていないということですね。
しかし、こうして段々と確かにカラーユニバーサルデザインが取り入れられているのをこの目で確認することが出来ました。
私も”色”についてはかなり気を使ってデザインしていますが、今一度、本間講師がおっしゃられていた「今、あなたが見ているその色は皆が見ている色と一緒ですか?」という言葉を忘れずに、デザインしていきたいと思います。
最後3つめ。
増永佳奈氏による
《インテリアコーディネーターが知っておきたい建築の知識》
現北海道インテリアコーディネーター協会会長である彼女。
私が会長職を退いた後、会長になり、今に至ります。
ちなみに私が昔所属していた会社の後輩でもあります。
彼女は私と思想が似ているところがあって、主なる業務内容は建築士的なものなのですが、コーディネーター目線をとても大事にしています。
暮らしは、シェルターである箱の中にインテリアが組み込まれて初めて成立するものです。
ですから、建築のデザインだけで完結させるのではなく、インテリアの細かいところまで関わることによって、豊かな暮らしをつくりあげようとしているのです。
セミナー内容もそんなところです。(笑)
ブログで書くにはちょっと難しい内容なので、ここでは割愛させていただきます。
非常に有意義な一日でありました。
やっぱり、自分の基本軸はインテリアコーディネーターなんだなぁと気づかされた一日でもありました。
弊社では建築に関わること以外にも、インテリアコーディネート等、インテリアに関することも行っていますので、お気軽にご相談ください。